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セラミック塗装とは?知っておきたいメリット・デメリット

外壁塗装を考えるとき、多くの人は耐久性や美観を重視します。

そんな中で注目される塗料の一つが「セラミック塗装」です。

セラミックという言葉から高い耐久性と機能性を想像される方は多いでしょう。

実際、汚れが付きにくい、断熱効果が期待できるなど興味深いメリットもあります。

しかし、実際に施工するにあたっては、ひび割れのリスクやコストなど、理解しておきたい点も少なくありません。

 

本記事では、セラミック塗装の基本的な仕組みから、特徴や種類、メリット・デメリット、メンテナンスのポイント、そして注意点を詳しく解説します。

外壁塗装の選択肢としてセラミック塗料を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

納得できる外壁塗装を行うために、情報をしっかり整理しておきましょう。

セラミック塗装とは

セラミック塗装とは、一般的な塗料にセラミック成分(無機物)を混合した塗料を使った外壁塗装工法を指します。

セラミック特有の硬質な性質を活かし、汚れの付着を抑えたり、耐熱・断熱効果を高めたりすることが可能とされています。

 

メーカーや製品によってセラミック成分の配合率や特性が異なるため、一口にセラミック塗装といっても仕上がりや機能には差があります。 「

セラミック」と聞くと一見、高級塗料のようなイメージがありますが、実際の耐久性やコストは配合率や施工方法、下地処理など様々な要素で左右される点に留意が必要です。

高級なフッ素系塗料に比べると、耐久年数で劣る製品も存在するため、どの程度の性能が期待できるかを事前に確認することが大切です。

セラミック塗装の種類

セラミック塗装には断熱性や防水性、耐久性など目的に応じていくつかのタイプがあります。

以下の表に主な種類と特徴をまとめました。

タイプ特徴主な効果
断熱タイプセラミックビーズなどを混合し、断熱性能を高める外壁表面の熱反射率向上、室内温度上昇を抑制
防水タイプ防水成分が加わり、雨水の浸透を防ぐ雨漏りや下地劣化のリスク低減
耐久タイプ高硬度のセラミック粉末で塗膜を強化ひび割れを起こしにくく、長持ちしやすい

ただし、製品ごとに複合的な機能を持つものも存在します。

例えば「断熱+防水」「断熱+耐久」などのハイブリッド仕様があり、価格帯や期待できる性能にも差が出ます。

セラミック塗装のメリット

セラミック塗装は、一般的なシリコン系やウレタン系の塗料と比べていくつかの優れた特性を備えています。

ここでは、特に注目されるメリットを4つ紹介します。

メリット①汚れが付きにくい

セラミック塗料は、塗膜表面が非常に滑らかで硬質になり、汚れが付着しても雨水や風などで洗い流されやすい特徴があります。

いわゆる“セルフクリーニング”効果のような働きが期待できるため、外壁の美観を長期間保ちやすいのがメリットです。

メリット②断熱性に優れている

セラミック成分の中には熱を伝えにくいものがあり、これを塗料に混ぜ込むことで断熱性能を向上させることが可能です。

 

夏場の強い日差しが外壁を熱するのを抑制し、室内の温度上昇を軽減する効果が期待できます。

エアコン使用量の抑制にも繋がるため、結果的に光熱費削減に寄与する場合もあります。

メリット③デザイン性が高い

セラミック塗料は、塗膜表面の光沢や独特の質感により、高級感のある仕上がりになる製品が多いです。

タイル調や石材調など、バリエーション豊富なデザインを楽しめるケースもあり、好みに合わせた外観演出が可能になります。

セラミック塗装のデメリット

セラミック塗装には優れた面がある一方で、注意すべき弱点も存在します。

以下の点を踏まえて導入の可否を検討することが大切です。

デメリット①ひび割れしやすい

高硬度のセラミック成分が含まれるため、塗膜が強くなると同時に柔軟性が低下しやすい面があります。

 

建物の振動や熱膨張・収縮の影響を受けた場合、塗膜が追従しきれずひび割れを起こしやすいことがデメリットとされています。

特に木造住宅など、動きが大きい構造では注意が必要です。

デメリット②濃い色が出せない

セラミック塗料は基本的に白や淡色系が主流で、濃く深い色味の表現はやや苦手とされます。

 

塗り仕上げのイメージをダークカラーにしたい場合、製品ラインナップによっては希望通りの色味が見つからない可能性があります。

デメリット③塗りづらい

セラミック成分が配合されているため、粘度やコテバケでの伸び具合が特殊となり、施工が難しい場面があります。

技術力の低い業者が施工すると塗ムラが出やすくなる点に留意が必要です。

 

塗り回数や下地処理が十分でない場合、耐久性が十分発揮されないリスクもあります。

セラミック塗装の耐用年数

セラミック塗装の耐用年数は、製品や施工状況、立地環境によって異なります。

おおむね10〜15年程度が目安とされる場合が多いですが、高配合のセラミック製品や上手な施工で20年近く持つ可能性もあると宣伝されることがあります。

 

ただし、セラミック塗装だからといって必ずしもフッ素塗料より長持ちするとは限らない点がポイントです。

実際には、施工技術や下地処理の丁寧さ、メンテナンスの頻度など多面的な要素で耐用年数が左右されるため「絶対に20年もつ」といった単純な比較はできません。

セラミック塗装のメンテナンス

セラミック塗料は汚れが付きにくくメンテナンスが容易とも言われますが、それでも経年でチョーキングや微細なクラックが発生することがあります。

 

定期的な点検や洗浄を行うほか、必要に応じてコーキングの補修や部分的な塗り直しを実施すると効果を長持ちさせられます。

 

特に、塗りつぶしタイプのセラミック塗料だと、表面が傷付いたり剥離した部分からダメージが拡大する恐れがあるため、軽微なトラブルを放置しないことが重要です。

可能であれば3〜5年に一度は専門家に外壁を点検してもらうと安心です。

セラミック塗装の注意点

セラミック塗装は一見高性能に思えますが、誤解や悪徳商法が絡むケースもあるため注意が必要です。

以下の3点を押さえておけば、トラブル回避につながります。

塗料のグレードとは関係ない

「セラミック」という言葉が付くと高級塗料と錯覚しがちですが、実際の塗料グレードはシリコン系・ウレタン系・フッ素系など他の要素で分類されます。

 

セラミック成分が含有されているかどうかだけでなく、ベースとなる樹脂の種類や配合率を確認することが重要です。

長寿命とは限らない

「セラミックだから耐久20年〜30年」という宣伝がなされる場合がありますが、必ずしもすべてのセラミック塗料が超長寿命というわけではありません。

あくまで参考値と捉え、保証内容や実際の施工事例、製品パンフレットをしっかり見極めましょう。

悪徳業者が利用している

中には「セラミック塗料で永久にメンテナンス不要」などの誇大広告を行う悪徳業者も存在します。

実際にはどんな塗料も経年劣化するため、完全メンテナンスフリーはあり得ません。

過度にうまい話を勧めてくるセールストークには警戒が必要です。

セラミックならではのメリットや特長を理解して利用を検討しよう

セラミック塗装は、汚れが付きにくい、断熱性や美観を向上させやすいといったメリットをもつ一方、硬さゆえにひび割れが生じやすい、濃い色が出しづらい、塗りづらいなどの難点も抱えています。

 

また、耐用年数が実際にどの程度なのかは、製品によってばらつきがあり、下地処理や施工技術の良し悪しでも結果が変わります。

 

セラミック塗料が必ずしも最上級の塗料というわけではなく、あくまで選択肢の一つとして比較検討することが大切です。

外壁の素材や立地環境、予算、仕上がりのイメージに合った塗料を選ぶためには、複数の塗装業者や塗料メーカーの情報を収集し、実績や評判を確認したうえで判断すると良いでしょう。

 

株式会社カメダ総合塗装では、セラミック塗装を含む各種塗料の特徴を踏まえ、お住まいの状況やご要望に合った最適な塗装プランを提案いたします。

耐久性やデザイン性に優れた塗装を通じて、快適な住空間を実現するお手伝いをいたしますので、お気軽にご相談ください。

 

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