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外壁塗装の保証書とは?作り方や注意点も解説

外壁塗装の保証

大切なお住まいや所有されている物件の資産価値を守るための外壁塗装は、決して安くはない大きな投資です。

 

だからこそ「この塗装工事が本当に謳われている通りの年数、建物を守り続けてくれるのだろうか」「もし数年後に塗膜が剥がれてきたらどうしよう…」といった将来への不安を感じるのは当然のことでしょう。

 

そんな施工後の品質に対するオーナー様の不安を解消し、安心を形にするための非常に重要な書類、それが「保証書」です。

 

しかし、ただ「保証書があれば安心」と安易に考えてはいけません。

 

その保証書に一体何が書かれているのか。どのような不具合がいつまで、そしてどこまで保証されるのか。

 

その「中身」をご自身の目で正しく理解し見極めることが何よりも重要です。

 

この記事では、そんな外壁塗装における「保証書」の全てについて、塗装のプロフェッショナルとしてその役割や必要性、そして後悔しないために必ず押さえておくべきチェックポイントまで詳しく解説していきます。

外壁塗装の保証書とは

外壁塗装における保証書とは、塗装工事が完了した後、一定の期間内に施工が原因で塗膜の剥がれや膨れといった不具合が発生した場合に、塗装業者が無償でその補修を行うことを約束する証明書のことです。

 

この保証書には主に2つの種類が存在します。

 

一つは工事を請け負った塗装業者自身が発行する「自社保証」です。

 

これは施工の品質すなわち職人の技術力に対する保証であり、ほとんどの保証書はこのタイプにあたります。

 

もう一つは使用した塗料のメーカーが発行する「メーカー保証(製品保証)」です。

 

これは塗料そのものの製品としての品質を保証するものですが、適用されるにはメーカーが認定した施工店がメーカーの定めた厳格な基準に従って施工した場合に限られるなど、条件が非常に厳しいのが特徴です。

外壁塗装の保証書が必要な理由

では、なぜ塗装工事を依頼する際にこの保証書の有無や内容がそれほどまでに重要なのでしょうか。

 

その理由は3つの大きな側面にあります。

業者の信頼性を確認できるから

保証書を発行するという行為は、その塗装業者が自社の施工品質に自信と責任を持っていることの何よりの証拠です。

 

外壁塗装は施工直後、どの業者が行ってもきれいに見えるものです。

 

しかし本当の品質の差は5年後、10年後に現れてきます。

 

手抜き工事や知識不足による不適切な施工は、数年で塗膜の剥がれや膨れといった深刻な不具合を引き起こします。

 

「何かあれば私たちが責任をもって対応します」という明確な意思を書面で約束してくれるかどうか。

 

それはその業者が長期的な視点でお客様の資産を守ることを考えている、信頼に足るパートナーであるかを見極めるための最初の、そして最も分かりやすいリトマス試験紙となるのです。

不具合があっても対応できるから

これはオーナー様にとって最も直接的で実利のあるメリットです。

 

どれだけ腕の良い職人が丁寧に施工しても、建物のわずかな動きや想定外の環境要因によって、予期せぬ不具合が発生する可能性はゼロではありません。

 

そんな万が一の事態が発生した際に保証書があれば、オーナー様は無償で補修を受けることができます。

 

もし保証がなければ、再度の補修費用は全て自己負担となってしまいます。

 

塗装工事は決して安い買い物ではありません。

 

その大きな投資を無駄にしないためにも、施工後の長期的な安心を確保してくれる保証制度は絶対に不可欠なものなのです。

建物の価値を上げられるから

しっかりとした保証書が発行されているということは、その建物が信頼できる業者によって質の高いメンテナンスを受けていることの客観的な証明となります。

 

この保証書や過去の定期的なメンテナンスの記録は、将来その物件を売却したり、あるいは賃貸に出したりする際に、建物の資産価値を高く評価してもらうための非常に有利な材料となります。

 

購入希望者や入居希望者に対して、「この建物はきちんと管理されている安心できる物件だ」という強い信頼感を与えることができます。

 

保証書は目先の安心だけでなく、長期的な資産価値の維持・向上にも貢献するのです。

外壁塗装の保証書に記載する内容

では、信頼できる保証書にはどのような内容が具体的に記載されているべきなのでしょうか。

 

契約前に必ず確認すべき5つの重要な項目です。

工事の詳細

まず基本となるのが、どのような工事が行われたのかを特定するための詳細な情報です。

 

工事の名称(例:〇〇マンション 外壁塗装工事)、施工した建物の住所、そしていつ工事が完了したのかを示す施工完了年月日が正確に記載されている必要があります。

 

さらに使用した塗料についても、「下塗り」「中塗り」「上塗り」の各工程で、どのメーカーの何という製品名の塗料を使用したのかまで詳細に明記されているのが理想的です。

保障の対象

保証書の中で最も重要な項目の一つがこの「保障の対象」です。

 

どのような不具合が保証の範囲に含まれるのかが具体的に定義されています。

 

一般的には「施工が原因で発生した塗膜の浮き、剥がれ、著しい変色」などが対象となります。

 

一方で「経年による自然な色褪せ」や「汚れの付着」、「ヘアクラック(髪の毛ほどの細いひび割れ)」といった、塗膜の機能に直接影響しない軽微な劣化は対象外とされることがほとんどです。

 

どこまでが保証されどこからが対象外なのか、その境界線を明確に理解しておくことが後のトラブルを防ぎます。

免責事項

保障の対象とは逆に、「どのような場合に保証が適用されないのか」を定めた項目が「免責事項」です。

 

誠実な業者ほどこの免責事項をきちんと明記しています。

一般的に免責とされるのは、

  • 地震、噴火、洪水、津波といった予測不能な天災地変による損害
  • 建物の構造的な動きや変形に起因する塗膜の損傷
  • 飛来物や衝突といった外部からの物理的な衝撃による損傷
  • 施主様ご自身による不適切なメンテナンスや故意による破損

といった施工業者の責任範囲を超える要因による不具合です。

 

この項目が明確であるほど、信頼性の高い保証書といえます。

保障の範囲

保証が適用された場合に「どこまで」を無償で対応してくれるのか、その「保障の範囲」も重要な確認ポイントです。

 

単に不具合が発生した箇所を部分的に補修するだけなのか、それとも美観を考慮しその面全体を塗り直してくれるのか。

 

また補修に伴ってもし足場の設置が必要になった場合に、その足場代は保証に含まれるのか、あるいは別途費用が発生するのか。

 

こうした具体的な対応の範囲についても事前に確認しておくとより安心です。

保障の有効期限

いつまで保証が有効なのかを示す「保障の有効期限」も必ず明記されていなければなりません。

 

一般的には「工事完了日より〇年間」といった形で記載されます。

 

この保証期間は使用した塗料の耐用年数や施工部位によって異なります。

 

例えば外壁塗装であれば5年から10年程度、屋根塗装であれば3年から7年程度の保証期間が設定されるのが一般的です。

 

この期間が塗料の性能に対して極端に短かったり、逆に非現実的なほど長かったりしないか、その妥当性も見極めるポイントとなります。

外壁塗装の保証書で押さえておきたいポイント

業者選びの段階で提示された保証書の内容をどのようにチェックすれば良いのでしょうか。

 

信頼できる業者を見抜くための5つの実践的なポイントを解説します。

そもそも保証書を発行してくれるかどうか

まず大前提として、その業者が自社独自の「保証書」を発行する体制を持っているかどうかを確認しましょう。

 

実は塗装工事における保証書の発行は法律で義務付けられているわけではありません。

 

そのため業者によっては「保証書は特に発行していません」というケースも存在します。

 

しかし自社の仕事に自信と誇りを持っている優良な業者であれば、その責任の証として必ず何らかの形の保証書を発行してくれるはずです。

 

保証書の有無はその業者の誠実さと責任感を測る最初の重要な判断基準です。

保障内容が細かく記載されているかどうか

提示された保証書の見本に、前述したような「保障の対象」や「免責事項」が具体的かつ細かく記載されているかをチェックしましょう。

 

もし「塗装工事一式を保証します」といったような非常に曖昧で大雑把な内容しか書かれていない場合は注意が必要です。

 

いざ不具合が発生した際に「それは保証の対象外です」と業者側にとって都合の良いように解釈されてしまう可能性があります。

 

細かな規定がきちんと定められていることこそが、消費者であるオーナー様を守ることに繋がるのです。

保障の有効期限が明記されているかどうか

保証の有効期限が明確に「〇年間」と記載されているかを確認します。

 

そしてその期間が使用する塗料の一般的な耐用年数と照らし合わせて、妥当なものであるかを検討しましょう。

 

例えば耐用年数が15年といわれるフッ素塗料を使用するのに、保証期間がわずか3年といった場合は、その会社の保証体制に疑問符がつきます。

 

逆に「30年保証」といった非現実的なほど長い保証期間を謳う業者も注意が必要です。

 

その会社が30年後も存続しているという保証はどこにもありません。

 

実態の伴わない過剰な保証はかえって信頼性に欠けると判断すべきです。

免責事項があるかどうか

一見矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、きちんと「免責事項」が記載されているかどうかという点も、信頼できる保証書であるかを見極める重要なポイントです。

 

免責事項が全く書かれていないということは、「どんな場合でも全て無償で直します」と言っているのと同じです。

 

しかし天災や二次被害といった施工業者の責任範囲を超える事象まで保証することは現実的に不可能です。

 

免責事項を明確に記載しているということは、裏を返せばそれ以外の「保証対象」については責任を持って対応するという誠実な姿勢の表れでもあるのです。

アフターフォローがあるかどうか

保証書を発行するだけでなく、その保証期間中にどのような「アフターフォロー」を提供してくれるのかも確認しておきましょう。

 

優良な業者は工事が完了したら終わりではありません。

 

「施工後1年、3年、5年といった節目で無料の定期点検にお伺いします」といった長期的なアフターフォロー体制を構築しています。

 

こうした定期的なプロの目によるチェックがあることで不具合の早期発見に繋がり、建物をより長く健全な状態で維持することができます。

 

保証とアフターフォローはセットで考えるべき重要なサービスです。

保証書は住まいの品質を担保する貴重な資料

今回は、外壁塗装における「保証書」について、その重要性から内容のチェックポイントまで詳しく解説しました。

 

外壁塗装は決して安い買い物ではありません。

 

その大きな投資が10年後、15年後も変わらぬ価値を持ち続け、大切な資産を守り続けてくれるかどうか。

 

その鍵を握るのが一枚の「保証書」に込められた施工業者の「誠実さ」です。

 

株式会社カメダ総合塗装は、自社の施工品質に絶対の自信と誇りを持っています。

 

だからこそその責任の証として、詳細な内容を明記した最長10年の「自社工事保証書」を発行しております。

また施工後も定期的な点検を通じて、お客様の大切な建物を長期にわたって見守り続けます。

 

保証内容について、あるいは塗装工事そのものについて、ご不明な点やご不安な点がございましたら、どうぞお気軽に私たちにご相談ください。

 

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